現在の日本では、都市部を除いた地域で不動産の価値が高まらないといわれています。その理由は、人口減少や空き家問題などを抱えているからです。そこで、家族から相続した不動産を売却しようか悩んでいる人に向けて、売却するメリットをご紹介します。不動産を売却するときの流れも一緒に見ていきましょう。今後の参考にしてください。

不動産を相続したら売却すべき理由

以前のように不動産を所有していると価値が高くなるのは都市部だけです。地方では人口減少が加速するので売却するほうがよいでしょう。

都市部以外は不動産の価値の上昇が見込めないから

現在の日本は人口減少が続いているので、都市部以外の人口の減少スピードが速くなっています。そのため、都市部以外で不動産を所有していても価値の上昇が期待できません。地方にある場合は売却するほうがよいでしょう。

空き家が増加しているから

空き家を活用したサービスなどを提供している企業もあります。ただでさえ少ない購入希望者を奪い合うという構図です。疲弊するビジネスが展開されているので、そのような構図に巻き込まれたくない人は売却しましょう。

自分の生活と両立するのが難しいから

本業と並行して空き家の管理をしなければいけません。時間的な余裕を確保するのが難しい人にはおすすめできないでしょう。売却して現金化するほうがよいです。

相続した不動産を売却するメリット

メリットを3つ紹介します。トラブルや出費を防げるのでおすすめです。

不動産の維持費がかからなくなる

その場所で生活を送っていなくても、不動産の維持費は発生します。不動産を売却すると維持費が発生しなくなるので、費用の負担を軽減できるのです。そのほかにも、不動産を所有していると建物の老朽化にともなうメンテナンスのために費用が発生するでしょう。すぐに売却することで余計な出費を防げます。

相続人同士で平等に分けられる

不動産を売却して現金化できると、相続人同士で平等に分けられます。不動産を平等に分けるのは難しいですが現金であれば可能です。相続はどんなに仲のよい家族でもトラブルに発展することが考えられるので、できる限り穏便に済ませましょう。

近隣住民とのトラブルを避けられる

相続した不動産を長期間放置していると、庭の草木が生える、建物の付近にごみを不法に投棄される、害虫が発生するなどのトラブルのもとになります。そのような事態を未然に防止するために、不動産を売却しましょう。自分で不動産の管理やメンテナンスが難しいときは、そのまま放置しないようにすることが大切です。

相続した不動産を売却するときの流れ

一般的な不動産を売却する流れと同じです。不動産会社と連携して行いましょう。

不動産の価格査定

現在所有している不動産の査定を依頼しましょう。実際に不動産会社に物件を確認してもらいます。その後に、査定額と相場などを照らし合わせて売却価格を決定。この際、いくらの利益を希望するのかにより売却価格が異なります。また、相場よりもかけ離れている場合は、売却活動が順調に進まない可能性があるので、相場を無視しないようにしてください。相場よりも安すぎるのも問題です。

媒介契約の締結

不動産会社と媒介契約を締結します。そのための費用もきちんと確保しておきましょう。

売却活動

売主に代わって不動産会社が売却活動を行います。ホームページやポータルサイトに物件の情報を公開して、広く購入希望者を募集。また、チラシを作成してポスティングも行います。オンライン、オフライン問わず数か月で売却できるように精力的に活動するのです。この間、売主は内見対応の準備を進めます。ハウスクリーニングや清掃を念入りに行い、購入希望者に誠実に対応できるようにしましょう。

売買契約の締結

買主と媒介契約を締結します。買主と契約を結んだ後も、業務上のやり取りは不動産会社が仲介。買主と口約束してトラブルに巻き込まれないように最後まで油断してはいけません。

決済および引渡し

必要な支払いを済ませた後に、物件を引き渡します。必ず期日を守り、室内に荷物を残さないようにします。

確定申告

売却後に獲得した利益が費用を上回っている場合は、確定申告を忘れずに行います。損失の場合は必ず行う必要はありません。

相続した不動産を売却するときの注意点

注意点を2つ紹介します。きちんと確認しておきましょう。

売却するときに共有者全員の同意が必要

不動産をいったん全員で共有するかたちを採用したときは、売却を単独で進められません。共有者全員の同意が必要となるので注意しましょう。

贈与税の課税対象になることがある

贈与税が課税されることもあるので注意が必要です。税金に関することで不安がある人は、税理士などの専門家に相談しましょう。

まとめ

不動産を売却したいと考えている人は、不動産会社に相談しましょう。この際、相続した不動産を売却した実績があれば信頼できるでしょう。不動産会社にも得意分野と不得意分野があるので事前に調べておくようにします。空き家の期間が長くならないうちに、売却活動を進めてもらえるようにしてください。できる限り近隣住民とトラブルにならないうちに売却を済ませましょう。

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