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なぜこの価格になるの?不動産の価値を形成するものとは

公開日:2022/06/15  最終更新日:2022/06/28


不動産を売却する際、最初にするのが売却査定です。不動産会社に手持ちの不動産がいくらで売れそうか査定を依頼し、出てきた金額に対して「なぜこの金額になのか」と価格の根拠が気になる方も多くいます。ここでは不動産の価格がどのような要因と紐づいて決定されているのかを解説します。

4つの一般的要因とは

不動産の価格は固定ではなく、需要に合わせて変動します。どういった要因によって価格が変化するかというと、大きく分けて「一般的要因」「地域要因」「個別的要因」という3つの要因があります。

一般的要因は、国内すべての不動産に影響を与える要因で、土地の地盤や地理的な位置などの「自然的要因」、人口や公共施設の設備状況などの「社会的要因」、所得水準や不動産に関する税制、金融状況などの「経済的要因」、土地の利用計画や建築に関する規制などの「行政的要因」という4つの要素で構成されています。一般的要因は世界情勢も含めた大局的な要因で、時代によって変化します。

地域要因とは

地域要因は、簡単にいうと立地条件やエリアの人気度で、特定のエリアの不動産に共通する要因となります。都心へのアクセスの利便性が高い、人気の高い商業施設があるなど、エリアの人気度は不動産価格に影響を及ぼします。古くからの高級住宅街や、住みたい街ランキング上位のエリアは、不動産需要が高く価格も高くなります。都道府県や市区町村といった自治体単位で制定される条例や都市計画、交通整備計画なども地域要因に含まれます。高速道路の延長予定がある、住居地域の新規指定などは当然、不動産価値に影響を与えることになります。地域要因は、同じ要因が広いエリアで共通しているケースと、ごく狭いエリアでのみ共通するケースとがあります。用途地域によって同じ要因が与える価格への影響が大きいエリアと小さいエリアもあります。

個別的要因とは

個別的要因は、不動産そのものの要因です。土地の個別的要因には地積や接道状況、地勢、上下水道の整備状況、土壌汚染の有無といったものがあります。建物の個別的要因は築年数、構造、設備、維持管理の状況などです。上下水道が整備されていない、接道義務を果たしていないといった土地は住宅の建築には不向きと判断されるため評価額は下がります。また築年数が古ければその分価値は下がっていいます。建物には構造ごとに耐用年数が定められており、木造であれば築10年で価値は半分に、鉄筋コンクリート造であれば20年で価値が半分になります。収益物件の場合は、稼働率やテナント状況が個別的要因となります。

不動産鑑定と査定はどう違う?

不動産鑑定と不動産査定はどちらも不動産価値の算出方法ですが、いくつか異なる点があります。

まず、不動産鑑定は不動産鑑定士という国家資格の保有者だけが行うことができます。一方、不動産査定は不動産会社のアルバイトや新入社員など、誰でも査定が可能です。不動産会社が行う不動産査定は一般的に無料ですが、不動産鑑定士による不動産鑑定は有料です。

不動産会社は、売却が成立した際の仲介手数料が収入となるため査定は営業活動の一環と考えられていますが、不動産鑑定士は鑑定自体で収入を得ることを生業としているためです。そのことから、不動産査定は基本的に売買を検討している売主が利用します。一方不動産鑑定は、売却の予定はなくただ価値を知りたいという場合にも利用できます。

不動産鑑定と不動産査定では、価値の算出方法も異なります。不動産査定には明確なルールはなく不動産会社が独自に算出できます。一方、不動産鑑定は国土交通省が定めた不動産鑑定評価基準に則って算出されます。鑑定評価では価格の算出方法について厳しいルールが定められており、著しく高い価格や低い価格を算出することはできません。不動産査定では不動産会社が恣意的に価格を決定することも可能ですが、不動産鑑定ではそれはできないため信頼度は高いといえます。

裁判所や税務署に説明資料として提出するのであれば不動産鑑定による評価のほうが適しています。親族間で不動産売買取引を行ったような場合、税務署から脱税の疑いを受けないために取引の妥当性を示さなくてはならないことがあります。信頼性の高い不動産鑑定は、そうしたシーンで活用されています。また、不動産鑑定は売主だけでなく買主が利用することもできます。企業のM&Aなどで買収予定の企業が保有する不動産価値を調べるといったケースでも不動産鑑定が活用されています。

 

不動産の価値はさまざまな要因で決まっていますが、基本的には需要の多い不動産は高く、需要のあまりない不動産は安くなります。一般的要因や地理的要因など自分ではどうにもできないものも多いですが、個別的要因には不動産の管理状況なども影響します。手持ちの不動産はこまめな手入れを欠かさないことで価値を保つこともできます。不動産売却を行う際は、ぜひこちらで紹介した内容も参考にしてみてください。

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